- 船カワハギ釣り入門 【初心者でも出来る誘い・アワセ方を徹底解説】 投稿日 2022年6月14日 18:20:06 (TSURINEWS)
ゲーム性と食味の良さで人気の船カワハギ。アタリを出してから、アワせて掛けるまでのプロセスが特に面白い釣りです。今回はそんな船カワハギの基本と、誘い・アワセのコツを解説していきます。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 編集部)
カワハギの生態
カワハギは、フグ目・カワハギ科に分類される魚で、サイズは大きいもので30cmほど。食性は肉食で、ゴカイやエビ、貝類、クラゲなどを好んで捕食しています。
小さいおちょぼ口で、器用にエサを取るため、釣り人からは「エサ盗り名人」とも呼ばれています。
カワハギ釣りは初心者でも釣れる?
その年の釣れ具合や、当日の状況にもよりますが、ハイシーズンであれば初心者でも釣果をあげること自体はさほど難しくありません。
ただ「エサ盗り名人」が相手だけあって、数を伸ばすにはアワセのタイミングなどテクニックが必要になってきます。
カワハギ釣りの出船時期
カワハギ釣りは周年乗合船を出している船宿もいますが、ベストシーズンは秋~初冬ごろになり、この時期に出船する船宿が多いです。時期によってエサの食べ方が変わる魚なので、季節ごとの狙い方も紹介します。
春は玄人向け
徐々に水温が上がり産卵準備のため浅場に差してきた大型を狙うシーズンです。水温も安定しないため、活性が低いことが多く、特に抱卵したメスはエサを積極的に追いません。春は誘いとアワセがハマらないと釣果を上げるのが難しいテクニカルなシーズンです。
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夏は良型の活性が上がりだす
夏は早くに産卵を終えて、群れを作らずに浅場で積極的に餌を追うようになる大型メインの釣りになることが多いです。中~小型は産卵期のデリケートな状態でエサの食いが悪く、産卵後の回復期に入る夏の終わりまではあまり数釣りは望めません。
水温の高い時期は本命以外の魚も活性が高く、誘いのスピードを上げる、底を狙いすぎないなどゲストを避ける対策も重要になります。
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秋はハイシーズン
産卵が終わった初秋は産卵で消耗した魚体を回復させるため、群れを作らずに浅場で活発にエサを捕食しはじめます。また晩秋になり水温が下がり出すと、浅瀬に散っていたカワハギ達が水深25~30mに落ちて、小さな群れを作ります。越冬を意識して食欲も高まるため、数釣りが狙えるシーズンです。
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冬も狙える
初冬は引き続き数釣りが狙えます。肝も大きくなり、食味も楽しめる時期です。冬が進み水温が下がると群れを作って深場へ移動し越冬します。完全に水温が下がり切る厳寒期は活性も低く難しい釣りになるため、出船する船宿も限られてきます。
船カワハギ釣りのタックル
カワハギ釣りのタックルを選ぶ際のポイントを解説します。
船カワハギ釣りの竿
1.8m程度の専用竿が使いやすいです。硬さは、硬めの竿は反発力が強く、手感度のアタリが出やすいです。軟らかめの竿は、反発力は弱いものの目感度のアタリはでやすいので、好みで選びましょう。調子は9対1、8対2、7対3に分かれていることが多く、手感度派の人は9対1か8対2を、目感度の人は7対3か8対2が適しています。
船カワハギ釣りのリール
投入~誘い~回収・取り込みの動作を常時行うので、操作性と腕の疲労を考えると軽量・小型の両軸リールがベストです。投げて探る人は、遠心ブレーキ付きを選びましょう。ミチイトはPEライン0.8号前後を150mほど巻きます。
カワハギ釣りの仕掛け
初心者であればハリス付きのハリを購入するのが楽です。選ぶ上で大切なのは、ハリスの太さ・長さとハリの形状。基本の釣りは船下を狙う「縦の釣り」になるので、ハゲ系と吸わせ系の2種類を用意しましょう。
活性が高く、中層メインで釣るときはハゲ系4~5号でハリス2~3号を6cm。活性が低く、海底メインで釣るときは、吸わせ系6.5~7.5号、ハリス1.5~2.5号6~10cmを用意。中層でも底でもアタリがでる場合は両種のハリをまぜて使用します。オモリはボトム(海底)に対する接地面の大きい形状のものが使いやすいです。
中オモリは必要?
中オモリを付けることで仕掛けに様々なアクションを付けられるようになり、誘いに幅が出ます。ただしアタリが分かりづらくなるデメリットはあるため、竿の上下で誘ってアタリを出す「聞き釣り」をする場合はなくてもいいです。
ハリの交換はこまめに
口の硬いカワハギを釣り上げるとハリ先が甘くなることが多いので、釣り上げたら必ずチェックし消耗している場合は交換することが大切です。予備のハリとハリスが付いていて、自動ハリス止めを使用し簡単に交換できるタイプの仕掛けも売られているので、それを使うのもいいでしょう。
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装飾を付けるのも効果的
カワハギはキラキラ光るものに寄ってくる習性があり、集魚板やオモリに反射テープを付けるなど仕掛けを装飾するのも効果的です。ただ、エサ取りのフグなどにもアピールしてしまうことや、中オモリ同様仕掛けの途中に集魚板を付けることでアタリが分かりづらくなるなどデメリットもあるので、状況や好みによって使う使わないを選びましょう。
エサはアサリが基本
エサはアサリが基本となります。鮮度が悪いと食いは悪くなるので、50粒を目安に小出しにして使用し、残りはクーラーに入れておきましょう。活性の高いときに軟らかいエサを使用すると、アタリに気が付かない間に取られることが多くなります。
その場合、小出しにして塩で締めて水分を抜き、硬くすると効果的です。硬めはアサリ10に対して塩2。軟らかめは10対1の割合。時間の経過や外気温の影響で硬くなり過ぎた場合は海水で洗うと少し軟らかくなります。
アサリの付け方
アサリのハリへの付け方は水管の横から針を通し、ベロの部分に縫い刺し。最後にワタの部分にハリ先を入れます。
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アオイソメが有効な状況も
その他のエサではアオイソメが有効な場合もあるので予備で持参してもいいでしょう。また冷凍エビなども使えます。
カワハギの釣り方
カワハギ釣りにはたたき釣り、たるませ釣りなど様々な誘いがありますが、初心者の方はまずは船下を上下に誘う「縦の釣り」から覚えましょう。誘いを入れる時に意識することは、カワハギは砂地の底にいるイソメ類や、岩についた貝などを捕食するため、常に頭を下に向けています。釣りにおいてもカワハギに捕食体勢、すなわち頭を下に向けた状態をとらせることが重要になります。
基本の誘い方
カワハギの主な泳層の底付近を上下に誘います。誘いの種類と一連の動作は下の2つの図を参照してください。
ポイントは活性やゲストの多さによって、誘いのスピードを変えること。魚の活性が高ければ、上下の誘いのスピードを速め、活性が低いときには、誘いのスピードを緩くしたり、ゼロテンションからの聞き上げ、聞き下げメインで食わせるなど工夫しましょう。また、活性が高い時は底を切った位置から仕掛けを上下させる「宙釣り」も有効になります。
アワセ方
1)触り:仕掛けの周りにカワハギがいてエサを突つき始めた時の気配(竿先がフワフワと不規則に揺れる状態)
2)前アタリ:エサを食べ始めた時の反応(コチッ、コチッ、と初めて手感度や目感度で分かる微妙なアタリ)
3)掛けアタリ:カワハギの口の中にハリが入った時。手感度や目感度ともにカチッと明確で、くわえ込んだような魚信。
このように1~3の順でアタリが出ます。アワセは3を確認できたときに聞き上げて掛けにいきます。1、2の魚信を感じても、3がでるまでは仕掛けを止めずに誘い続けることが重要です。1、2があってから、3を確認するための「食わせの間」を作れるよう、仕掛けの動きに緩急をつけることも大切になります。
慣れてきたら遠投~着水~船下まで引き寄せる間、その各場所で「縦の釣り」をするイメージで、広く探る方法も試してみましょう。
カワハギ釣りステップアップ解説:『穂先』を活かしたアタリの待ち方3選 – TSURINEWS |
<週刊つりニュース関東版 編集部/TSURINEWS編>
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