- 【2022年】渓流エサ釣り入門 3・4・5月の特徴と釣り方を解説 投稿日 2022年3月24日 17:00:37 (TSURINEWS)
今回は解禁から5月までの渓流の季節別攻略法を解説しよう。季節の進行とともに狙う流域や反応のいいエサ、ヤマメの着き場にも変化が出てくるので、ここでしっかり予習して本番に臨んでいただきたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞)
解禁初期から3月中旬
解禁直後の渓流は、水温も10度未満と低温であり、目覚めたばかりのヤマメの動きも鈍い。特に、一般渓流~源流域は、水温が3度前後しかない場合もある。低水温だと、低活性となり、目の前に来るエサしか食わない。そこでヤマメも楽にエサを捕食できるような淵の流れ込み、深瀬、滝下、堰堤下が主なポイントとなる。
解禁初期からこの深みで越冬したヤマメが多くストックされていることから、数釣りも期待できる。ただし、シーズン初期とあって、稚魚放流の主体の河川では、15~20cmの小型が中心となる。
お勧めは、エサの豊富で水温の安定している開けた渓流域や里川。解禁直後から水温も8度以上あり、瀬釣りも楽しめる。日当たりも良いために、サビのない20cmクラスの銀ピカな個体が多い。
しかし、春の強風もやっかいだ。太陽が昇り始めると時折突風も吹いて釣りにならない時もある。目印を小さくして水面下に入れたりして風抵抗を減らす工夫をしたい。
水深があるポイントを狙おう
初期は、水深もあり流速の緩いポイントで釣る場合が多いことから、重めのオモリ(G1~3B)を選択する。場合によってはオモリ2個を付けてハリとオモリの間隔を40cm前後とする場合もある。
また堰堤、滝つぼではB以上を2個取り付けて、最大1.5mも間隔を空け、自然にエサが漂うように、時には上下に誘いながら狙っていくことが多い。
初期はイクラ、ブドウ虫の市販エサでも十分に食いが立つ。特に解禁前に成魚放流する河川はイクラが良い。ただし、先行者の使用したエサと自分のエサが合致する場合は、渓流魚も学習してアタリすらでないことも多い。そんな食い渋る時は、他人と異なるエサを使用して工夫する必要がある。やはり、種類の豊富な川虫に勝るものはないと感じている。
3月下旬から4月
桜の咲き始める時期から、朝の冷え込みも和らぎ気温、水温ともに安定してくる。森も芽吹きだし山笑う季節となる。本支流ともに、淵で越冬していた個体が、瀬に差してきて、瀬釣りも本格的に楽しめる。ヤマメの体力も戻りだし、引きも強くなってくる。シーズンで最もヤマメ・アマゴ釣りやすく、数釣りも楽しめる時期だろう。
特にお勧めなのが、開けた渓流域や里川。丸々太った24~30cmクラスの良型がサオを絞る。尺以上の大物も同時に活発にエサを漁り始め、悲願の尺ヤマメに出会うチャンスも高まる。初心者の釣り師をはじめ、釣りに行けるチャンスがあれば積極的に出向きたい季節。また、3月下旬になると、渓流沿いにはタラの芽・葉ワサビ・ワラビなどの山菜が顔をだす。
4月中旬ともなれば、一般渓流域は新緑がまぶしく、エメラルドブルーの渓流と相まって本当にすばらしい、いやしの世界が広がっている。
ただし、解禁から1か月以上すぎると、市販のイクラやブドウ虫では見向きもしなくなりスレッカラシの個体が増え釣り難しくなる。やはり、川虫に勝るものはないと感じる。3月いっぱいはキンパク、4月からはヒラコとピンチョロが抜群の食いをみせるので、ぜひ試してほしい。
5月は臨機応変に攻める
ゴールデンウイーク期間中の有名河川は釣り人で荒らされ、なかなか釣果も厳しくなる。これはこれで気難しい渓流魚との駆け引きと割り切って散々攻められた先行者の後を工夫しながら釣果を上げていく面白さもある。釣れない時でも、新緑のすばらしい景色のなかで釣り人をいやし、リフレッシュできる。
ゴールデンウイーク後は、釣り荒れから極端に魚影が薄くなる傾向にある。まったくダメの場合は、支流のまた支流のようなB級河川で思わぬ釣果が得られるので試してみてほしい。
この時期から、体力をつけたヤマメは、荒瀬など流速のある白泡の中やひざ下のチャラ瀬にも入っており、一面がポイントになる。ポイントは、基本下層の底波だが、落下する陸生昆虫や羽化したカゲロウにも目を向けているので、活性に応じて表層を流す臨機応変さも必要。
テンカラ釣りも楽しい
また、この時期は毛バリ釣りも非常に楽しめる時期であり、エサ釣りはひと休みして、日本伝統釣法でもあるテンカラ釣り(毛バリ)を楽しむのも一考だ。毛バリに向かって水面を割る瞬間はエサ釣りにはないスリリングさがある。
本流域~里川では、水温も上がり、外道のウグイやカワムツ類が活性化して釣りづらくなってくる。アタれば超幅広な尺上ヤマメ・アマゴが顔をだす。狙いめは雨後でミミズを使っていきたい。梅雨入りまでの渇水期は警戒心も強く、見慣れたブドウ虫やミミズだとなかなか食いついてくれない。ここぞという時はヒラコ(ナデ虫)を主なエサに対応したい。
源流域も本格化
また、九州脊梁山地の水系の源流域では、遅れて新緑の季節を迎え、源流釣りの本格シーズンを迎える。苔むした原生林の中で出会う在来種の天然ヤマメは、下流の放流ヤマメとは異なり、パーマークが円形に近く、魚体も色濃く大変美しい。
源流のエサは川虫にこだわらなくてよい。日ごろからエサの少ない源流域では、流下してくるエサには、何らかの反応を示すのでブドウ虫やキジで十分だ。
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<週刊つりニュース西部版APC・津曲隼丞/TSURINEWS編>
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