- 堤防タコ釣り徹底攻略 代表的な3種類の仕掛けの特徴&釣り方を解説 投稿日 2022年6月22日 11:00:59 (TSURINEWS)
タコは堤防から手軽に釣れると聞いても、実際のところ「なんの仕掛けで釣るのかわからない」「どんな場所で釣れるかわからない」など悩んでしまいます。ここでは堤防でタコを釣る際の基礎知識と、タコ釣りの基本となる3種の仕掛けを解説します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWS関西編集部 松村)
マダコの生態
日本には広く分布していますが、低水温に弱く北限は青森までです。水深は40mから膝下を下回る浅瀬にまで広く生息しています。活動は夜行性となり、日中は岩礁の隙間などに隠れて潜みます。
タコは知能指数が高い生物として知られており、体表は色素細胞で覆われ、周囲の環境に合わせて擬態化を行い外敵から身を潜めます。
漁業権に注意
サザエやアワビなどは漁業権があり、むやみに捕獲してはいけないという認識はなんとなくあると思います。タコに関しても漁業権の設定されているエリアで、マダコが対象にされている場合は捕ること事態が違法になります。
また、サイズによる規制もあり、例えばタコで有名な明石市は、体重100g以下のタコを採捕すると密漁になります。関門海峡でも同様に体重400g未満のマダコの採捕を禁止しています。違反者には罰則があるので、知らなかったでは済まされません。事前に下調べを行うなど注意が必要です。
どのように漁業権を調べるの?
漁業権が適用される地域なのか調べるのは、下記の海上保安庁「海洋状況表示システム」で確認できます。
更に細かい対象魚を確認するには各都道府県のHPで確認できます。例えば神奈川でタコ釣りができるか確認したい場合は「タコ釣り」「神奈川」「漁業権」で検索すると確認可能なHPが探せます。
手間かもしれないですが、資源を守る為や漁業を営む人の生活が掛かっていますのでルールは守りましょう。
マダコ釣りの時期について
マダコの釣れる時期を四季ごとに説明します。
春は活性低め
春はまだ水温が低く、タコの活性もそれに伴い低いのでアタリは少ないです。水温が低い時は岩礁帯を丁寧に狙う釣りをします。
夏はハイシーズン
夏はタコ釣りのハイシーズンになります。大型のタコは既に産卵を終えており、卵を守っているのであまり釣れませんが、新子サイズの数釣りシーズンです。
秋も引き続き狙える
秋口になると水温が少しずつ下がっていくと共に、タコも深場へ移動していきます。アタリは少なくなりますが、新子が400g位に成長していますのでまだまだタコ釣りとしては良い時期です。
冬は狙いづらい時期
冬にタコ釣りをする人はほとんどいません。ですが釣れたら大物が期待できる季節です。タコの寿命は1~2年程なので、越冬するタコは大型になっているケースが多いです。この時期は水温の安定する深場に移動していることが多いので、水深のある場所を狙うといいでしょう。
シーズンに地域差は存在する?
一般的なハイシーズンは産卵後の新子が出てくる小~中型の数釣りシーズンですが、マダコは産卵期が地域によって異なります。
基本的には水温の高い時期が産卵のピークとなるため、九州などの温暖な場所や黒潮の影響を受ける海域では春の早いうちから産卵が始まりハイシーズンも早まる傾向にあり、初夏から釣れ続くことが多いです。
また、寒い地域や日本海、瀬戸内海など雪解け水が流れ込む海域では遅くズレ込む傾向があるので秋頃がハイシーズンになる場合もあります。
マダコの旬は夏か冬か? 地域によりバラバラなワケは「産卵期」の有無 – TSURINEWS |
マダコの釣れる時間帯
マダコは基本的に夜行性です。朝マヅメや夕マヅメ時は、障害物から離れて積極的に捕食活動を開始します。マヅメ時から夜が狙い目となります。
昼間でも釣れる?
タコは一般的に暗くなってから活動を開始しますが、日中も障害物に隠れながら捕食を行っています。
マヅメ・夜時は広範囲に探りを入れる釣り方に対して、日中は障害物近くの隠れることが出来るポイントを細かく探ると釣果は上がります。
マダコの釣れる場所
マダコが好む障害物の多いポイントが最適な場所となります。中でも狙い目のポイントを紹介します。
防波堤の壁際
タコ釣りの定番ポイントです。壁際にはカニや小魚が多く生息していますので、タコは餌場としています。特に堤防の継ぎ目の隙間は格好の隠れ場所となっています。
沈み瀬、岩礁
マップアプリなどで、航空写真を見るとすぐにわかりますが、目視ができない沖にも沈み瀬や岩礁があります。近くにストラクチャーがない場合、このような場所はタコが潜んでいる確率が高いポイントとなります。
石畳
石畳は隠れる隙間が豊富にあるので一級ポイントとなりますが、その反面根掛かりがしやすく、気をつけないと仕掛けのロストが増えてしまうポイントでもあります。
タコエギでの釣り
陸からのタコ釣りでは主に3種類の仕掛けが使われます。これら最強の仕掛け3選の特長と釣り方を解説します。まずは「タコエギ」から。
エギはイカ用もタコ用も形状はほとんど同じ形をしています。大きな違いは以下のようになります。
1.イカ用は全方向に向いた細いカンナ状の針になっているのに比べ、タコ用は根掛かりしにくいように針は上向きの掛け針になってる。
2.キラキラ光るブレードのような装飾がついたものや、ラトルがついていて音で寄せる機能が付いていることが多い。
3.イカエギよりも比重が重く沈ませやすい。
スナップにオモリと一緒に付けて使用しすると沈下速度が早くなり、潮が速くても浮かないため使いやすくなります。またタコは派手なものに興味を示しやすいので、タコエギを2~3つ付けたり、ブレードなどの集寄を付けるてアピール力を高めるのも有効です。
タコエギのタックル
7ft程度の専用のロッドがおすすめです。硬いルアーロッドであれば代用も可能ですが、障害物に張り付いたタコを引き剥がす際にはロッドに高い負荷が加わるので、バッドパワーがあり強度の高いものを選びましょう。
リールはドラグ力のある4000番以上のスピニングリール。ラインはPEライン2号~3号程度を基準に巻き、根ズレ防止のフロロカーボンラインの8~12号程度のリーダーを付けます、
タコエギでの釣り方
イカエギでのアクションは主に3~4回しゃくってフォールさせるのが基本ですが、タコエギは投げた後ボトムに着いたらゆっくりズル引きが基本です。ズル引きしながら時折シェイクさせた後は、いったんタコエギの動きを止めます。
これを繰り返した時に、穂先が戻らなくなったり引っ掛かったようになったらアタリです。竿を大きく上げてアワセを行い、糸が緩まない様にテンションをかけたまま一定のリズムで巻き取ります。
岩などに吸盤で引っ付いて、根掛かりがした様に思えることもありますので臨機応変な取り込み対応が必要です。
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タコテンヤを使った釣り
テンヤとは、カニやイワシなどの餌を固定する台座に大きな針を取り付けた仕掛けです。
台座自体がオモリの役目を兼ねている物がほとんどで、自作する人も多い昔ながらの釣具です。
テンヤでの釣り方
タコのテンヤ釣りでは「竿でのズル引き釣り」と「糸巻きを利用した手釣り」の2つのパターンがあります。
「竿でのズル引き釣り」は前述のタコエギ同様の釣り方を行うのに対し「糸巻きを利用した手釣り」では防波堤の岸壁に沿って底を取りながらチョンチョンとアクションを行いタコを狙います。
移動しながらの釣りになりますが、その際潮の流れに沿って移動しないとテンヤが浮いてしまい底をとれずタコにアピールすることができないので気を付けましょう。
テンヤでのタックル
竿を使ったテンヤ釣りの場合、タコエギと同じタックルで問題ありません。手釣りの場合は25号などの太い糸に巻きつける用のボビンなどを用意します。根掛かりしたときに切れるようにリーダーは付けておいたほうがいいです。
タコジグを使った釣り
タコジグは堤防の岸壁に付いたタコを縦に探って狙うのに効果的な仕掛けです。1つだけでなく2~3個のタコジグを連結させて狙うのもいいでしょう。
タコジグのタックル
ロッドは岸壁についたタコを引き剥がすことが多いので、他の仕掛けよりもバットパワーのしっかりしたものを選びましょう。船のタコ釣り用ロッドも流用可能です。
リールはベイトがやりやすいですが、スピニングでも問題ありません。ラインは岸壁に擦れる場面が多く、投げる場面も少ないので、思い切って6号などの太いPEラインを使うかフロロカーボンライン10~12号を使うといいです。
タコジグでの釣り方
基本的には足元へ落として探りアタリがなければ移動を繰り返します。アクションはリフト&フォール。タコが隠れていそうな場所の20cm~30cm以内に落とし込み小刻みにシェイクします。
タコジグも投げ込んでズル引きの釣りも可能ですが、タコエギやテンヤに変えるほうが効果的でしょう。
どの仕掛けが釣れる?
「どの仕掛けが絶対に釣れる」ということはありません。タコが潜む場所に合わせた仕掛けを選定する必要があります。
底に岩礁などのストラクチャーがある場所はタコエギやテンヤが効果があり、岸壁やテトラの間などを細かく攻める場合はタコジグの方が釣果が上がります。
タコの持ち帰り方と下処理
釣れたタコの持ち帰りは1匹ずつ袋に入れてクーラーボックスに入れることがおすすめです。小袋に入れずにそのままクーラーボックスに入れると、壁を這い回り最悪の場合外に逃げ出したりします。袋に入れることで隙間から脱走の恐れもなく安心となります。
下処理
タコの下処理としては、表面に塩をかけてひたすら揉みほぐします。表面のヌメリや汚れをこの工程できちんと行うことでくさみが抜け、より美味しく食べることができます。
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<TSURINEWS編集部>
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