- 北海道で源流の妖精『オショロコマ』を釣る 22cm頭にまさかの連発 投稿日 2022年9月22日 17:00:08 (TSURINEWS)
オショロコマは日本では北海道にしかいない貴重なトラウトです。そんな同魚を求めて、後志エリアで複数河川へ釣行に出かけた筆者。初場所で待望の本命と対面できた釣行をお届けします。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター小峠龍英)
源流の妖精「オショロコマ」
オショロコマは日本では北海道にしかいない貴重なトラウトです。北海道の知床や大雪山系、日高山脈の渓流に多く生息しています。大変美しいトラウトで川毎に微妙に特徴が異なり、個人的には最も美しい魚だと思います。
体長は平均して15~20cm。20cmを超えたら十分大型ですが、知床や日高の奥地には40cm近くまで成長する個体群もいて、ごく稀に降海する個体もいるそうです。かつては尻別川水系真狩川が生息の南限とされていましたが、現在の南限は島牧村の千走川水系とされており保護河川に指定されているので釣りは禁じられています。
真狩川へ釣行
後志菅内では、真狩川の他にもいくつか生息が確認されている川がありますが、その数は多いとは言えず特に筆者の住むニセコエリアではオショロコマは貴重な魚です。
特に真狩川ではニジマスが年々その勢力を強めており、オショロコマを見かけることが少なくなったと感じています。筆者が最後にオショロコマを釣ったのが2年前。この8月、久しぶりにオショロコマが見たくなり真狩川へ出かけました。
人気の河川
湧水河川である真狩川は年間通して水温が安定しており、またアクセスが容易なため近隣でもかなりの激戦区。オショロコマが棲む上流?源流域は夏になると非常に薮が濃くなるので大変ですが、常に岸に踏み跡が残っているほど多くの釣り人が竿を出しています。
ヤマメやニジマス顔出し
釣行当日も踏み跡を辿りながら釣り上がります。小型のスプーンやミノーを使いダウンクロス中心でアプローチしていきます。魚影は濃く小型のヤマメやニジマス、エゾイワナがコンスタントに釣れますが、肝心のオショロコマは時折姿を見せるものの中々反応が得られません。
チェイスのみで納竿
本来、オショロコマの警戒心は他の鱒族と比べても高いとは言えず、好奇心旺盛な側面が強いトラウトです。しかしながら他のトラウトとの競合が激しく、頻繁に釣り人が訪れるこの川では完全にスレ切っている様でした。結局その日はオショロコマはチェイスのみに終始、釣り上げることは叶いませんでした。
リベンジ釣行でオショロコマ登場
それから数日間ネットでリサーチを行い、Googleマップと睨めっこしながら川を選定しての再チャレンジ。ネットにも有望な情報は少なく、最初に訪れた川は完全に空振り。後から知ったのはその川は温泉が源泉であり魚の棲まない川であるということでした。
初場所で挑戦
第二候補は過去にイワナの実績があるものの上流?源流域は訪れたことがない川でした。入渓地点は標高も高く涼しい環境で低水温と条件は揃っていましたが、あまり期待せずに古い堰堤から釣り下がることにしました。
待望のオショロコマ
ミノーを投げ込むと早速チェイスがあり、食いつきはしなかったもののどこか無防備な様子。その魚は水面近くにぶら下がるミノーをじっと眺めていました。すぐに3gの小型スプーンに交換しストップ&ゴーでトレースし直すと、すぐに食い付きました。腹がオレンジに染まったその魚は紛れもない待望のオショロコマでした。
22cm頭に連発
釣り上げたオショロコマは、側線付近に散りばめられた紅い点とオレンジと黄金を混ぜたような鮮やかな体色を纏う正に源流の妖精のようなルックスでした。
その後立て続けにその堰堤だけで8尾キャッチ。後に続く流れの緩いポイントには必ず魚が付いていました。サイズは15~22cmほどで、真狩川と違いどの魚も好奇心を全く隠さない無垢なチェイスを見せてくれました。
50mほど釣り下がりましたが他の鱒族を見かけることはなく、まさに彼らの楽園とも言えるその沢で恐らく20尾は釣り上げたと思います(途中で数えるのをやめました)。当然、全てもといた場所にリリースしました。
魚を未来に残していくためにも
オショロコマは道東や道北ではよく見かけるようですが、後志エリアでは簡単ではありません。そんな南限に棲むオショロコマは他の地域とはまた違った特徴を持つそうです。その貴重な個体群を残していくためにもリリースは的確にして行きたいと強く感じた釣行でした。
<小峠龍英/TSURINEWSライター>
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