- 瀬戸内海ボートゲームにおける【バイブレーションルアーの有効性】 投稿日 2022年6月26日 17:00:21 (TSURINEWS)
瀬戸内海には727の島があり、それ故にシャローエリアが多く点在する。一般的にはバーチカルで狙う魚も5~15mといった水深で狙うことができる。今回は、そんな瀬戸内海の地形に対して有効な”バイブレーション”での釣り方について、レポートしていく。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター小橋一輝)
瀬戸内海ボートゲームの特徴
瀬戸内海は内海であることと、島の多さから水道エリアが多数点在しており潮流の速さや地形の複雑さが特徴。これらの要素から陸地付近は浅く、潮の当たる水道エリアは水深が深くなる地形が多くみられる。また水中には過去の陸地の跡である瀬が多数点在しており、魚の着き場となっている。
バイブレーションで釣れる魚種
瀬戸内海は浅い海域であり、1月には13~18℃と急激に水温が下がる。そのため、バイブレーションでの攻略は魚がシャローエリアに入る5~12月初旬まで楽しむことができる。
マダイ
時期:5~11月下旬
瀬戸内海で一番、魚影が濃い魚と言えばマダイ。春から晩秋までは5~15mラインまで回遊してくる。シャローに上がっている個体はベイトを追っているケースが多いため、バイブレーションには高反応を示す。
ハマチ・ブリ
時期:5~6月、10~12月
春、秋、立冬までは浅場に入るので狙うことが可能である。季節の進行に応じて、大型の個体が釣れる傾向。水深も10~15mと浅場にベイト追い込むため、バイブレーションでの攻略を楽しむことができる。
ヒラメ
季節:5~6月、10~1月
基本的には年中を通して狙うことが可能。夏場は深場へと落ちるため春、秋、冬のシャローエリアに上がるタイミングでの攻略を勧める。
筆者がバイブレーションを使用して狙うのは、この3魚種であるが、キジハタ、シーバスといった嬉しいゲストが釣れるのも一つの魅力だと感じる。
バイブレーションでの釣り方
魚種に応じたレンジを意識することによって的確に釣果へと繋がっていく。
バイブレーションの基本的なアクションはボトムを取り底物、上物で狙いたい魚種に応じたレンジまで巻き上げる。例えば、マダイであれば”中層”まで、ヒラメであれば”ボトム”を意識する。
この時に重要なことはテンションフォール。バイブレーションを使用する有効性はフォールで魚に対して”見せて食わせる間”を演出できる点にある。フォールスピードが速いルアーだとシャローエリアでは”巻き上げでしか食わせられない”、この点に筆者は釣果に対して大きな差が出ると考える。
実際、巻き上げでバイトすることもあるが、高確率でフォールに対するバイトを得る。巻き上げでは、水押しが魚の側線に対して”細かい波動として伝わり、そしてフォールで水押しが強くなる。この強弱でスイッチが入ると筆者は考える。またワームとは違うフラッシングで、シルエットを誤魔化せる点においてもフォールでのバイトを誘発することに繋がると考える。
タックル
ロッドはシーバスロッド、もしくはボートシーバスロッド6ft5inch~8ft。硬さはML~Mを筆者は基準と考える。ロッドのft数は船の人数などによって取り回しの良いものを使用していただきたい。
硬さに関しては、マダイなどの口が硬い魚に対してフッキングを行うのでL以上の硬さが有効的。バイブレーション攻略に重点を置いたロッドの選択であるため、”硬さ=使用するルアーのg数”を意識するのではなく、狙う魚種に応じたフッキング効率で選択するを行う。
リール
筆者はDAIWA LT2500番~LT3000Cのハイギアリールを使用。ハイギアを使用する理由は、磯周りや瀬に向かってキャストするシュチュエーションが多いことから、根掛かりを回避するためである。また番手に関しては狙う魚種に応じてマダイ、ヒラメならLT2500番。青物の可能性がある場合はLT3000番と魚種に応じた選択を行っている。
バイブレーションで攻略する理由
筆者がバイブレーションで攻略する理由は”中間的な存在”だからである。例えば、シンキングペンシルなどフォールで食う間を与えることができるルアーもある。しかし、この系統のルアーは表層から中層のリトリーブでのアクションがメインになる。フォールアクションにも特化されている物が少ない。
またメタルジグやジグミノー(高)などのフォールスピードが速いルアーは誘い上げのアクションに重点を置いている。そのため、フォールスピードなどを考えても浅場だと適していない。
その点、バイブレーションは、リトリーブからフォールで適切な間を作り、ボートの引き抵抗に対しても安定したアクションでボトムまで誘い続けることができる。バイブレーション攻略において、広範をボトムから中層まで常に魅力的なアクションで誘い続けることが重要だと考える。
オススメバイブレーション
筆者が瀬戸内海のバイブレーション攻略においてオススメするバイブレーションは一つ。「FCL LABO 〆バイブ90」(27g)である。ウレタン素材で作られており、スイミングのタイトアクションはもちろん、独自の形状からテンションフォール時に左右にS字のようなアクションで誘う。またウレタン素材でできていることからフォールスピードも遅めであることが、瀬戸内海の浅場で利用するのに向いていると筆者は考える。
瀬戸内海ボートゲーム代表ルアー
最後に、瀬戸内海ボートゲームにおけるそのほかの代表ルアーを紹介しよう。
プラグ、メタル系
筆者が釣りをする岡山、香川海域ではキャスティングゲームを行うのはナブラ撃ちに限定しているケースが多く見受けられる。また、メインのベイトがイワシであることと、回遊青物がブリ、サワラがメインとなる。
これらの理由から、ルアーは100mm~大きくても150mmまでのトップウォータープラグやジグミノーやシンキングペンシルを使用するパターンが多い。
近年では瀬戸内海でも、メタルジグにブレードをつけてナブラ撃ちをするのが流行りとなっている。
タイラバ
他の地域と比べるとバーチカルの釣りが主流になっている。特に根付いている釣りはタイラバ。潮通しや地形変化がよく魚影にも恵まれているためである。老若男女問わず楽しまれている。これも、青物の魚影が他の地域と比べて少ないことからタイをメインに狙うアングラーが多い傾向にある。
ライトジギング
ヒラメ、キジハタなどの底物をターゲットにライトジギング(30~80gほど)で楽しめる。水中の中の瀬が多いことから底物の魚影が濃く、近年では流行りになっている釣りの一つである。瀬戸内海(岡山、香川)はテンヤなどのエサ釣りが主流ではあるが、ジグでの釣果を耳にするようになったので、これも時代の流れだと感じる。
瀬戸内海ボート釣行注意点
冒頭でも説明があったように瀬戸内海は浅海域であり水中に多くの瀬が点在する。干満差によっては、瀬が水面直下で見えない場合がある。干潮時に確認することや、瀬が出ている場所は波の波長が違うので意識して周辺の確認することで座礁を避けることに繋がると筆者は考える。
また、魚探のGPSやスマホアプリ(海釣図)などを使用して座礁ポイントを把握して安全な釣行を心掛けていただきたい。
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<小橋一輝/TSURINEWSライター>
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